冬の洞爺湖というと、雪見の温泉や静かな湖畔を思い浮かべる方が多いかもしれません。けれど地元で暮らしていて「これは見せたい」と思うのは、温泉街から少し離れた農村地帯に広がる景色です。刈り取りの終わった畑が一面の雪原に変わり、その向こうに羊蹄山が静かに立つ。人工物のほとんどない、白と青だけの世界です。洞爺湖で一棟貸しの宿11施設を運営する「かものや」が、冬の羊蹄山ビューと、その景色の中に泊まる過ごし方をご紹介します。冬の洞爺湖全体の楽しみ方は冬の洞爺湖ガイドにまとめています。

雪原の向こうに立つ羊蹄山
羊蹄山は、洞爺湖の北側に美しい円錐形のシルエットを見せる山です。夏も端正ですが、冬に白一色をまとった姿はまた別格で、雪をかぶった山肌が朝の光でうっすら桃色に染まる瞬間があります。
この山を最も気持ちよく眺められるのは、遮るもののない場所です。洞爺湖周辺には農村地帯が広がっており、冬はその畑がそのまま雪原になります。電線も建物も少なく、雪の白い平面と、山と、空。構図に迷う余地がないほどシンプルな景色が広がります。方角によっては、雪原の先に洞爺湖の湖面まで見渡せることもあります。
洞爺湖は不凍湖として知られ、真冬でも全面が凍結することはほとんどありません。白い雪原の向こうに、凍らない濃紺の湖面が見える。この対比は、冬にここへ来た人だけが持ち帰れる景色です。
農村の冬 — 何もない、が贅沢になる

農村地帯の冬は、驚くほど静かです。雪が音を吸うため、聞こえるのは自分の靴が雪を踏む音と、遠くの風の音くらい。観光地の賑わいとは対極にある時間が流れます。
晴れた日の朝、雪原には前夜に降った雪だけが積もっていて、そこに動物の足跡が点々と続いていることがあります。日が傾けば雪面は青く沈み、夜になると、街灯の少ない土地ならではの暗さのおかげで星がよく見えます。「何もしない」ことがはっきりと贅沢になる場所です。
ただし、羊蹄山が姿を見せてくれるかどうかは天気次第です。冬は雲に隠れる日も多く、数日滞在してようやく一度だけくっきり見えた、ということも珍しくありません。だからこそ、朝カーテンを開けて山が見えていたときの嬉しさは格別です。滞在型で構えるのが、この景色との付き合い方だと思っています。
拠点は「洞爺ファーマーズハウス」

この農村の冬景色の中に建っているのが、洞爺ファーマーズハウス(定員18名・1泊¥25,000〜)です。名前のとおり畑に囲まれた大型の一棟貸しで、冬は建物のまわりが一面の雪原になります。
この宿の冬の主役は暖炉です。外の気温が氷点下でも、炎のそばはやわらかく暖かい。雪原を歩いて冷えきった体で戻り、火の前に座ってしまうと、もうどこへも行きたくなくなります。キッチンは全施設と同じく完備なので、途中のスーパーで買い出しをして、鍋を囲んで一日を終える、という冬らしい過ごし方ができます。食材の買い出しスポットやおすすめは洞爺湖グルメ・食材ガイドもご覧ください。
定員18名の大型施設ですから、三世代の家族旅行や、気心の知れた仲間との旅にも向いています。他のお客様と顔を合わせない一棟貸切なので、子どもが少しはしゃいでも気兼ねがありません。大人数での宿選びは大人数の宿泊ガイドもあわせてご覧ください。
冬の移動 — 冬タイヤは必須、時間には余裕を
冬にこの景色を訪ねるなら、車の準備だけは妥協しないでください。冬タイヤ(スタッドレスタイヤ)は必須です。レンタカーを手配する際は、冬タイヤ装着車であることを必ず確認してください。
農村部の道は交通量が少ないぶん、路面が圧雪や凍結の状態になりやすく、とくに朝晩と、日陰になるカーブは滑りやすくなります。橋の上も冷えやすい場所です。急ブレーキ・急ハンドルを避け、車間距離をいつもより多めにとって、ゆっくり走ってください。降雪で視界が悪くなることもあります。
移動時間の目安は、新千歳空港から車で約2時間、札幌から車で約2時間ですが、冬道では余分に時間がかかると考えておくのが安全です。日没も早いので、初日は明るいうちに宿へ着く行程を組むと安心です。JRを利用する場合、洞爺駅から温泉街まではバスで約20分です。
冬の洞爺湖をもっと楽しむ

雪原と羊蹄山を眺めるだけでなく、冬の洞爺湖にはいくつもの過ごし方があります。温泉街に点在する無料の手湯・足湯で雪を見ながら温まる、湖畔を静かに散歩する、有珠山ロープウェイや昭和新山まで足を延ばして火山と雪の景観を眺める。詳しくは冬の洞爺湖ガイドと有珠山・昭和新山ガイドをご覧ください。
スキーやスノーボードが目的なら、洞爺湖は拠点として優秀です。ルスツまで車で約30分、ニセコまで約1時間。日中は滑って、夜は静かな宿に戻る、という組み立てができます。詳しくは洞爺湖をスキー拠点にする方法で解説しています。
暖炉や薪ストーブのある宿は、洞爺ファーマーズハウスのほかにもあります。
- 暖炉と大型スクリーンで冬ごもり: かものやレイクトーヤBase(定員20名・1泊¥30,000〜)。三世代の大人数旅にも。
- 静けさの中で薪ストーブを: クラウド9洞爺(定員11名・1泊¥27,000〜)。隠れ家的な一棟貸しです。
- 温泉街中心地で薪ストーブなら: 洞爺INN-West(定員9名・1泊¥25,000〜)。街歩きにも便利な立地です。
全11施設は施設一覧からご覧いただけます。
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よくある質問
Q. 洞爺ファーマーズハウスから必ず羊蹄山が見えますか?
天候次第です。晴れた日には雪原の向こうに羊蹄山が望め、方角によっては洞爺湖も見渡せますが、冬は雲がかかって山が見えない日も少なくありません。見える確率が比較的高いのは風の穏やかな晴天の朝です。景色を目的にされる場合は、一泊よりも連泊のほうが出会える機会が増えます。
Q. 冬に車なしで行けますか?
温泉街中心地の施設であれば、JR洞爺駅からバス約20分でアクセスでき、徒歩圏で過ごすことも可能です。ただし洞爺ファーマーズハウスは農村地帯に建つ施設のため、車での移動を前提にお考えください。その際は冬タイヤ装着車で、時間に余裕をもった行程をおすすめします。
Q. 洞爺ファーマーズハウスの設備について詳しく知りたいのですが
定員18名、1泊¥25,000〜の一棟貸しで、キッチン完備、暖炉があり、BBQもお楽しみいただけます(冬期のBBQ可否は季節により異なります)。そのほかの設備やアメニティの詳細については、施設ページをご確認いただくか、お問い合わせください。