桜の名所は、花が散ると人が引きます。けれど有珠善光寺(うすぜんこうじ)の見どころは、そこから始まると言ってもいいかもしれません。桜が終わった境内には、入れ替わるようにツツジが咲きます。人が減り、緑が濃くなり、寺は本来の静けさを取り戻します。洞爺湖で一棟貸しの宿11施設を運営する「かものや」が、初夏の有珠善光寺の楽しみ方をご案内します。

お寺の成り立ちや、境内の樹齢約200年のエゾヤマザクラ「石割桜」については有珠善光寺と石割桜ガイドにまとめています。桜の季節に訪ねる方はそちらをご覧ください。
桜のあと、ツツジの季節がやってくる

有珠善光寺は「花の寺」として知られています。桜からツツジ、ボタン、そしてアジサイへと、春から夏にかけて花が途切れずに移り変わっていくためです。
ツツジの見頃は例年5月中旬から下旬ごろ、桜のすぐあとです。北海道のこの時期は、朝晩はまだひんやりするのに、日中の陽射しには初夏の力があります。空気が澄み、木々の緑がいちばん明るい季節。ツツジの色は、その若葉の緑を背にすることで際立ちます。
桜と入れ替わるタイミングですから、年によっては遅咲きの桜とツツジの咲きはじめが重なることもあります。開花は気温によって前後しますので、旅程を決める前に自治体や観光協会の公式発表で最新の開花状況をご確認ください。
本堂の窓越しに見るツツジ

この寺のツツジを語るなら、まず茅葺きの本堂のことに触れなくてはなりません。飾り気のない、落ち着いた佇まいの建物です。そして有珠善光寺でいちばん印象に残るのが、本堂の窓越しに見えるツツジです。木枠に切り取られた向こう側に、色をたたえたツツジが静かに収まっている。額縁の中に置かれた絵のように、外の景色が一枚の風景として立ち上がります。「窓の内側から見る」という一手間が、この場所の花をほかにない体験に変えています。
この眺めは、走り抜ける旅では得られません。腰を落ち着けて、しばらく座って、光の入り方が変わるのを待つ。そういう時間の使い方をしたときにだけ、ちゃんと見えてくる景色です。
静かに拝観するための作法
忘れてはならないのは、有珠善光寺が今も信仰の場であるということです。花の名所である前に、お寺です。訪ねる際は、次のような心づもりでいらしてください。
- 山門では立ち止まり、一礼してから境内へ。出るときにも振り返って一礼します。難しい作法ではありません。おじゃまします、という気持ちが形になればそれで十分です。
- 声を落とす。境内では、隣の人に届く程度の声で。静けさそのものが、この寺の一番の見どころです。
- 参拝されている方を撮らない、待たせない。本堂の前や窓辺は、拝む方が通る場所でもあります。カメラを構えて長く占有しないよう、お互いに譲り合いましょう。
- 撮影や三脚の可否、立ち入りの範囲は現地の掲示に従う。お寺ごとに考え方があります。掲示や案内が最優先です。
- 花や枝に触れない、持ち帰らない。手入れをされている方がいます。
- ゴミは持ち帰る。当たり前のことですが、静かな場所ほど、ひとつのゴミが目立ちます。
拝観に関する詳細や、その年の案内は変わることがあります。お出かけ前に公式の情報をご確認ください。
初夏の洞爺湖と合わせて楽しむ
有珠善光寺は道央自動車道の伊達IC・虻田洞爺湖ICから車で約20分、JR有珠駅から徒歩約25分です。洞爺湖に滞在しながら、朝のうちに訪ねて午後は湖畔へ戻る、という組み立てがしやすい距離にあります。
5月中旬から下旬というのは、洞爺湖周辺がいちばん忙しく花を咲かせる時期でもあります。隣町では壮瞥公園の梅林が見頃を迎え、洞爺湖町のスイセンの丘には水仙が広がります。花の見頃カレンダーで全体像をつかんでから、春の花めぐりモデルコースで動線を組むのがおすすめです。この時期の洞爺湖では、例年洞爺湖ロングラン花火大会もすでに始まっています。昼はツツジ、夜は湖上の花火。静と動が一日に収まるのは、この季節ならではです。
初夏の寺めぐりの拠点に、かものやの宿
かものやの宿はすべてキッチン完備の一棟・一室貸切タイプです。他のお客様と顔を合わせることがありません。静かな寺で過ごした時間を、宿に帰ってからも壊されずに続けられます。
- ふたりで静かに過ごすなら: 洞爺タイニーキャビン(定員4名・1泊¥20,000〜)。喧騒を離れた隠れ家的な一棟貸しで、BBQもお楽しみいただけます。
- 身軽な少人数旅に: かものやレイクトーヤビルディング 1R北斎(定員3名・1泊¥8,000〜)。温泉街中心地のアパートメントタイプ。散策や湖畔歩きの拠点にちょうどよい立地です。
- 家族での初夏旅に: かものや洞爺ハウス(定員8名・1泊¥24,000〜)。中心地の一棟貸しで、BBQもできます。日が長い季節ですので、夕方からの庭時間がゆったり取れます。
そのほかの施設は施設一覧からご覧いただけます。
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よくある質問
Q. 有珠善光寺のツツジはいつが見頃ですか?
例年5月中旬から下旬ごろ、桜のすぐあとに見頃を迎えます。年や気温によって前後し、遅咲きの桜と重なる年もあります。有珠善光寺は桜からツツジ、ボタン、アジサイへと花が続く「花の寺」として知られていますので、季節を変えて何度訪ねても楽しめます。最新の開花状況は公式の発表をご確認ください。
Q. 本堂の窓越しのツツジは誰でも見られますか?
本堂の窓から外のツツジを望む眺めは、この寺ならではの見どころとして知られています。ただし有珠善光寺は今も信仰の場ですので、立ち入りの範囲や撮影の可否は現地の掲示・ご案内に従ってください。参拝されている方の妨げにならないよう、静かに、譲り合ってお楽しみいただければと思います。
Q. 桜の時期とツツジの時期、どちらに行くべきですか?
賑わいと華やかさを求めるなら桜(例年4月下旬〜5月中旬ごろ)、静けさと落ち着いた時間を求めるならツツジ(例年5月中旬〜下旬ごろ)です。桜の時期は人が多く、ツツジの時期は境内が静かになります。本堂の窓越しの景色をゆっくり味わいたい方には、ツツジの季節をおすすめします。桜については有珠善光寺と石割桜ガイドをご覧ください。