洞爺湖から少し足を延ばした伊達市に、1100年以上の歴史を伝える古刹があります。有珠善光寺(うすぜんこうじ)です。境内には樹齢約200年の桜が根を張り、隣接する自然公園には約1000本の桜。春になると、静かな山寺が一斉に花に包まれます。洞爺湖で一棟貸しの宿11施設を運営する「かものや」が、桜の季節の有珠善光寺の歩き方をご案内します。

桜のあとに訪れるツツジの季節については有珠善光寺のツツジで別途ご紹介しています。同じお寺でも、季節が変われば表情はまるで別ものです。
1100年以上の歴史を伝える古刹

有珠善光寺は、長い歴史を今に伝えるお寺です。江戸時代に幕府が蝦夷地に置いた蝦夷三官寺のひとつとして知られ、北の大地における信仰の歩みを静かに物語っています。
境内に立つ茅葺きの本堂は、華美なところのない落ち着いた佇まいです。観光地の賑わいとは無縁の、時間の流れがゆっくりとした空間で、桜の季節でさえ、どこか厳かな空気が保たれています。
お寺は今も信仰の場です。参拝の作法を大切にしながら、静かに歩きたい場所であることを、はじめに申し添えておきます。なお拝観に関する詳細は変わることがありますので、お出かけ前に公式の案内をご確認ください。
境内の主役、樹齢約200年の「石割桜」

有珠善光寺の桜を語るうえで欠かせないのが、境内の石割桜(いしわりざくら)です。樹齢約200年のエゾヤマザクラで、北海道の記念保護樹に指定されています。
名前のとおり、石を割るようにして根を張り、幹を伸ばしてきた木です。200年という時間の重みは、写真よりも実物の前に立ったときにこそ伝わります。ソメイヨシノの淡さとは異なり、エゾヤマザクラは花色にやや濃さがあり、若葉と一緒に咲くのが特徴です。茅葺きの本堂を背景に、赤みを帯びた花が枝を広げる姿は、この寺でしか見られない光景です。
石割桜の前は、多くの方が足を止める場所でもあります。撮影される際は、後ろで順番を待つ方や、静かに参拝されている方への配慮をお願いします。
約1000本の桜と、花が続く「花の寺」
寺に隣接する善光寺自然公園には、約1000本の桜が植えられています。ソメイヨシノ、ヤマザクラ、シダレザクラ、エゾヤマザクラなど種類が多く、それぞれ咲く時期が少しずつずれるため、園内では長く花が楽しめます。境内の石割桜が「一本の桜と向き合う場所」だとすれば、自然公園は「桜の中を歩く場所」です。
桜の見頃は例年4月下旬から5月中旬ごろ、隣接する自然公園は例年5月上旬から下旬ごろと、少し後ろにずれます。年によって、また気温によって前後しますので、旅の日程を固める前に自治体や観光協会の公式発表で最新の開花状況をご確認ください。
有珠善光寺が「花の寺」と呼ばれるのは、桜が散っても花が絶えないからです。桜のあとにツツジ、続いてボタン、そしてアジサイと、季節を追って花が入れ替わっていきます。桜のあとを飾るツツジは例年5月中旬から下旬ごろ。桜と入れ替わるタイミングで訪れると、境内の印象がまったく変わります。詳しくは有珠善光寺のツツジをご覧ください。
アクセスと、洞爺湖からの組み立て方

有珠善光寺は道央自動車道の伊達IC・虻田洞爺湖ICから車で約20分。公共交通機関でお越しの場合はJR有珠駅から徒歩約25分です。洞爺湖に滞在しながら、半日で訪ねられる距離にあります。
洞爺湖周辺は4月下旬から6月にかけて、桜・梅・水仙・ツツジと花が続きます。同じ時期に隣町の壮瞥町では壮瞥公園の梅林が見頃を迎え、洞爺湖町ではスイセンの丘に水仙が広がります。花を軸に旅を組むなら春の花めぐりモデルコースと花の見頃カレンダーが便利です。湖畔の桜そのものについては洞爺湖の桜と春の見どころ、春の過ごし方全般は春の洞爺湖ガイドにまとめています。
花の寺めぐりの拠点に、かものやの宿
かものやの宿はすべてキッチン完備の一棟・一室貸切タイプです。他のお客様と顔を合わせないので、朝の静かな時間に寺を訪ね、午後は湖畔でゆっくり、という自由な時間の使い方ができます。
- 家族・グループの春旅に: 洞爺INN-West(定員9名・1泊¥25,000〜)。温泉街の中心地にあり、薪ストーブのある一棟貸し。桜の季節の冷える夜も心地よく過ごせます。
- ふたり旅・少人数に: 洞爺テラスハウス(定員4名・1泊¥11,000〜)。中心地の落ち着いた一室貸切で、静かな寺めぐりの余韻をそのまま持ち帰れます。
- 静けさを求めるなら: クラウド9洞爺(定員11名・1泊¥27,000〜)。喧騒を離れた隠れ家的な一棟貸し。薪ストーブとBBQをお楽しみいただけます。
そのほかの施設は施設一覧からご覧いただけます。
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よくある質問
Q. 有珠善光寺の桜はいつが見頃ですか?
境内の桜は例年4月下旬から5月中旬ごろ、隣接する善光寺自然公園は例年5月上旬から下旬ごろが見頃です。自然公園には約1000本の桜があり、ソメイヨシノ、ヤマザクラ、シダレザクラ、エゾヤマザクラなど種類が多いため、咲く時期に幅があります。気温によって前後しますので、最新の開花情報をご確認のうえお出かけください。
Q. 石割桜とはどんな桜ですか?
有珠善光寺の境内にある樹齢約200年のエゾヤマザクラで、北海道の記念保護樹に指定されています。石を割るように根を張って育ったことからこの名で呼ばれています。エゾヤマザクラは若葉とともに咲き、ソメイヨシノより花色にやや濃さがあるため、茅葺きの本堂との組み合わせが印象的です。
Q. 洞爺湖に泊まって日帰りで行けますか?
はい、十分に日帰りできます。道央自動車道の伊達IC・虻田洞爺湖ICから車で約20分、JR有珠駅からは徒歩約25分です。洞爺湖に滞在して午前中に善光寺、午後は湖畔や温泉街、という半日の組み立てがしやすい距離感です。かものやの宿はすべて一棟・一室貸切ですので、時間に縛られない滞在ができます。